カミソン
幼い頃
川で石投げをして遊んでいた
夏の眩しさの中
川で煌めく水飛沫を上げていた
なのに今
川を見ると心が動かなくなる
悲しみを越えて愕然さを越えて
川を見ると心が凍り付く
中学1年生が亡くなった
カミソンは13歳までしか生きることが出来なかった
13歳は激しく揺れ動く心を持て余しながらその日を生きる
持て余している悲しみや寂しさを希望が打ち消してくれるから
13歳はその日を生きている
遠くからあの町にやって来た少年は
町で生きるためには遊んでくれる仲間を求めるしかなかった
良き先輩だと思っていた18歳はカミソンの命を奪った
18歳で取り返しが付かない大きな罪を犯した
持て余しているイライラをカミソンにぶつけまくった果てに
体は小さくてもとっても大きなこれからがあるカミソンを
殴って殴って切って切って切り刻んで刺して刺しまくって殺した
どうして大人は
カミソンを18歳の少年も救えなかったのだろう
「事は起こってからでは遅過ぎる」といつも思っているはずなのに
大人はもっと少年の生活や行動や心に向き合って
「ウザイ」と言われても少年の近くに居なければいけなかった
「大人は少年の希望のために生きる」
このことこそが大人の使命
川崎市の多摩川河川敷で殺害された中学1年の上村遼太君(13)
謹んでお悔やみ申し上げます
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