にぎにぎ

2023年07月28日 21:30



    木村 永遠

蛍が咲く
夜の帳の中
清流の上に
蛍が咲く
(桜と同様の儚さ)

長崎は散った
昼光そそぐ教室の中
天高くから突然に
長崎の人々の命が散った
(蛍と同様の儚さ)

八月の九日だった
医学書を真剣に見詰めていた瞳
母の未だ22歳だった兄の上に
昼光つんざく爆光が襲った
(人の命は決して儚くはないはず)

今年も八月がやって来た
日本の八月は数えきれない命を失った
世界は未だに太平洋戦争の時の様な
日本の八月の様
ウクライナやスーダンや・・・

『名も無き人々の為に
世界はあるはずなのに!
涙がいつのまにか枯れ果てた。
呆然とする毎日が続く
・・・』


(月刊Marco Polo8月号掲載6.21完成)

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