命の詩「あっこ」(ドラマあっこと僕らが生きた夏)
あっこ
詩 にぎにぎ
ボールを追いかけるのは
選手だけでは ないよ
スコアーブックを 付けて
ユニフォームを 洗って
チームを見詰め続けた 君が
十八歳になる ほんのわずか前に
いなくなって しまった
二年生になった君は
体が そして顔もが 小さくなった
だけど チームを見詰める瞳は
大丈夫だった時より つぶらだった
君が 十六歳の夏
ボールを追いかける みんなは
甲子園に 行った
君は 病院で みんなの活躍を祈った
みんなも あっこ に
がんばることを 約束した
三年生になった君は
十七歳の夏に 病院での治療を止めた
思いの丈(命)を
精一杯の声を みんなに響かせよう!
マスクを外して・・・だけどチームは負けた
キャプテンは
「あっこ に すまない」と涙した
高校生活最後の二学期
職員室の片隅で 顔一杯のマスクをした
あっこ の か細い背中が
静かに本を読んでいた
忘れられない(もう帰って来ない)
日々の感情に左右されて
自分の利益ばかりを追っている 僕らは
あっこ の つぶらな瞳に
いつも 見詰められていたのに
何で 気づかなかったんだろう?
僕らは命の尊さを たまらなく噛み締めて
桜がやっと蕾になった頃 卒業する
明日の午後9時からNHK総合で、
「あっこと僕らが生きた夏」(原作、有村千裕)
(18歳になれなかった野球部のマネージャーの心の詩うた)を、
放送します。
みなさん!どうか見られてくださいね。
よろしくお願いします。
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