スクランブル交差点(夏の日差し)

にぎにぎ

2012年07月06日 22:49

ちっぽけと思いたかったけど
とてつもない思いを抱えていた君が
スクランブル交差点の斜め向こうから
前の人と横の人の間を縫って

走って来る

髪をそよ風の爽やかさにした君が
デパートのすぐ前の横断歩道から

人々が いろいろな思いを寄せている間から

僕に向かって
まっしぐらに飛び込んで来る

ちっちゃくて か細過ぎる姿を
思い出せない位
満面の笑顔が心地よい

君は 
悲しみや寂しさという名の感情さえも
ほとばしる汗 さえも
微笑みに かえて
僕の胸の中に 飛び込んで来る

好きだよ

僕も君も 人目など知らない

しかめっ面だった僕の
細い首に飛びついた君を

好きだよ の 思いを込めて
しっかりと 抱き締めている

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