2015年07月27日

あの夏の日

東京っていうと
有栖川宮公園です

昭和30年代は穏やかだったけど
貧乏だった

有栖川宮公園の近くに住んだ
はじめての東京 5歳の頃

昭和30年代は貧乏だったけど
楽しかった

ものごころついてから
恥ずかしさばかり

内にこもることなく
遊んでいたあの日だまり

日だまりに飽きて
涼む日蔭で

昭和30年代の夏休みは遊び転げまわって
お腹がいつもグーグー鳴っていた

3時のおやつは母が作ってくれた
砂糖をまぶして揚げたパンの耳

真っ黒な油が苦かった
小麦粉が眩しかったドーナッツだった

あの夏の日 幼稚な感傷を抱いて
夕焼けに染まる前に 帰ったバラックの家


  


Posted by にぎにぎ at 21:37Comments(0)日記こだわり詩2015年1月~