2016年02月29日

3月1日は「卒業式」掌の温もり

 掌の温もり

             木村永遠

三年前は掌が隠れる位の制服を着て
不安と緊張でお腹が痛くなることが
度々だった

「もうだめだ。もうやめよう」
そんな心ひ弱な僕が続けられたのは
友だちが出来たから
手袋忘れて真っ赤になった掌に
息を吹きかけながら
ちっちゃな掌を重ねてくれた
君がいたから

卒業 出発(たびだち)希望 別れ
寂しさは学校に残したまま
掌の温もりは僕の心に語り続ける





  


Posted by にぎにぎ at 20:51Comments(0)詩2015年1月~

2016年02月13日

緊張と希望(冬から春へ)

緊張と希望(冬から春へ)

木村永遠(政所)

正月の
浮かれ気分を一掃する入試の季節
縮こまるのは体だけで
頭と心は伸び伸びしていた方が良い

過去の嫌なことは
力一杯豆を投げて追い払ったはず

入試の季節が終わると
初々しい緊張と希望の顔が揃う

同時期に旅立つ緊張は
三年間の辛苦を吹き飛ばす位の
満面の笑みを見せる

学校という駅から新しい電車に乗って
新たな希望という駅に向かう


(「おおいた・ことばあそび界」代表
第 回大分合同新聞読者文芸「詩」
年間賞受賞者・大分市生涯学習指導者
*詩のつくり方を教えます。
連絡先09029607526木村)