2023年05月28日
君から教わった雨
君から教わった雨
木村 永遠
「ぼくは、あそびたいんだ」
「ぼくは、おそとにいきたいんだ」
そのことばを音にすることが
出来ないからか
もう9歳になったけれど
その男の子は未だに
もどかしさを悲鳴に変えている
その男の子が落ち着く日は
三年前と同じで雨が降る日だけ
廊下からサッシュ越しに
雨の一粒一粒を見詰めている
真剣な眼差しで
雨が無くなった後は
水たまりをじっと見詰めていて
何度も何度も『お部屋に入ろうね』と
うながしても
1時間は見詰めたまま
「ぼくは、あそびたいんだ」
「ぼくは、おそとにいきたいんだ」
『やっとやっとわかったよ。ごめんね』
ことばを音に出来ない君
そして教わった雨は
何のことばも要らないってことも
こころを静かにさせてくれるってことまでも
しとしとしとしとしとしとと
#雨 #水たまり #梅雨 #6月 #マルコポーロ
木村 永遠
「ぼくは、あそびたいんだ」
「ぼくは、おそとにいきたいんだ」
そのことばを音にすることが
出来ないからか
もう9歳になったけれど
その男の子は未だに
もどかしさを悲鳴に変えている
その男の子が落ち着く日は
三年前と同じで雨が降る日だけ
廊下からサッシュ越しに
雨の一粒一粒を見詰めている
真剣な眼差しで
雨が無くなった後は
水たまりをじっと見詰めていて
何度も何度も『お部屋に入ろうね』と
うながしても
1時間は見詰めたまま
「ぼくは、あそびたいんだ」
「ぼくは、おそとにいきたいんだ」
『やっとやっとわかったよ。ごめんね』
ことばを音に出来ない君
そして教わった雨は
何のことばも要らないってことも
こころを静かにさせてくれるってことまでも
しとしとしとしとしとしとと
#雨 #水たまり #梅雨 #6月 #マルコポーロ

2023年05月18日
前進座公演「狂言舞踊棒しばり」 「人情噺文七元結」の感想
前進座公演「狂言舞踊棒しばり」
「人情噺文七元結」の感想
★「狂言舞踊棒しばり」は、
大名と無類の酒好きな太郎冠者と次郎冠者との掛け合いが、
とても面白く最初から大笑いでした。
縛られても知恵を振り絞って酒を飲む二人は見事でした。
★「人情噺文七元結」は、
バクチと酒におぼれてお金がないにも関わらず人の好い長兵衛、
文句は言っても娘のお久の為もあって我慢している女房のお兼、
両親を助けようと自分の身を売ってお金をこしらえようとする娘のお久。
金銭的には貧しいがお互いを認め合っている素晴らしい家族だと思いました。
娘のお久に自然と湧き出る人助けの心は、
川に身を投げて死のうとしていた文七に、
お久の身代金五十両を渡した長兵衛の心が自然と受け継がれたのだとも思いました。
★前進座は、新型コロナの関係で公演中止も多かったようです。
江戸時代の武家や庶民の喜怒哀楽を、わかりやすく演じる劇団は貴重なので、
これからは数多く公演して全国に名演技を届けて欲しいと思います。
ありがとうございました。
とうもろこしK
(今日頂いた大分市民劇場会報No226のカーテンコールの
最初の文章は、木村永遠の文章です)
#前進座 #狂言舞踊棒しばり
#人情噺文七元結 #大分市民劇場
「人情噺文七元結」の感想
★「狂言舞踊棒しばり」は、
大名と無類の酒好きな太郎冠者と次郎冠者との掛け合いが、
とても面白く最初から大笑いでした。
縛られても知恵を振り絞って酒を飲む二人は見事でした。
★「人情噺文七元結」は、
バクチと酒におぼれてお金がないにも関わらず人の好い長兵衛、
文句は言っても娘のお久の為もあって我慢している女房のお兼、
両親を助けようと自分の身を売ってお金をこしらえようとする娘のお久。
金銭的には貧しいがお互いを認め合っている素晴らしい家族だと思いました。
娘のお久に自然と湧き出る人助けの心は、
川に身を投げて死のうとしていた文七に、
お久の身代金五十両を渡した長兵衛の心が自然と受け継がれたのだとも思いました。
★前進座は、新型コロナの関係で公演中止も多かったようです。
江戸時代の武家や庶民の喜怒哀楽を、わかりやすく演じる劇団は貴重なので、
これからは数多く公演して全国に名演技を届けて欲しいと思います。
ありがとうございました。
とうもろこしK
(今日頂いた大分市民劇場会報No226のカーテンコールの
最初の文章は、木村永遠の文章です)
#前進座 #狂言舞踊棒しばり
#人情噺文七元結 #大分市民劇場

2023年05月14日
母の日に母に贈る詩
母のお赤飯
木村 永遠
僕はお赤飯が大好物だけれど
お赤飯を買ったことが無い
お祝い事があったとしても
僕はお赤飯を買ったことが無い
母親が子どもの誕生日を
覚えていることは
当たり前かもしれないが
誕生日には
半世紀以上もお赤飯を作って
届けてくれる母親は
他に聞いたことが無い
それも極上の美味しいお赤飯を
母の大好きなお花
シクラメンが
小豆の色にもなる頃
母は誕生日を迎える
僕はお赤飯を作れ無いし
妻も母のお赤飯の様な
美味しいお赤飯は
作れ無いから
今年も贈ろう
いついつまでも贈ろう
母の大好きなシクラメンを
#母の日 #お赤飯
#母の日の詩
木村 永遠
僕はお赤飯が大好物だけれど
お赤飯を買ったことが無い
お祝い事があったとしても
僕はお赤飯を買ったことが無い
母親が子どもの誕生日を
覚えていることは
当たり前かもしれないが
誕生日には
半世紀以上もお赤飯を作って
届けてくれる母親は
他に聞いたことが無い
それも極上の美味しいお赤飯を
母の大好きなお花
シクラメンが
小豆の色にもなる頃
母は誕生日を迎える
僕はお赤飯を作れ無いし
妻も母のお赤飯の様な
美味しいお赤飯は
作れ無いから
今年も贈ろう
いついつまでも贈ろう
母の大好きなシクラメンを
#母の日 #お赤飯
#母の日の詩