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2021年08月29日

心配の九月

 心配の九月

       木村 永遠

心配の九月がやって来た
彼岸花の赤さが眩し過ぎる

二学期が始まった子ども達
家に居るより学校に行く方が
楽しいと
楽しいと思え無くても
家にても退屈だと思って
学校に行ってくれないだろうか
自らの心で

学校の大切さだとか
(命の尊さだとか)
そういう当たり前の事は
きっとわかっているはず

(極端かもしれないが)
例えば
希望して入った海軍ではあったが
行くことに「はい」と
返事せざるを得なかった
特攻の若者達の事を
知ってくれないだろうか

(せめてもの願い)
夕方の彼岸花に
みんなが癒される
九月になって欲しい


(月刊 #MarcoPolo 9月号掲載詩)

#九月 #2学期 #夏休み明け
#不登校 #自殺 #特攻 #彼岸花
#学校 #命の尊さ #学校の大切さ

  


2021年08月21日

2021 8 21詩「学校前(祖父と祖母の家)」朗読(六角川氾濫の悲しみ)

YouTube木村永遠
https://www.youtube.com/watch?v=__KX-cYbGik&t=21s

「佐賀県の六角川が氾濫(2021年8月14日)
31,638 回視聴2021/08/14
ANNnewsCH
チャンネル登録者数 199万人
https://www.youtube.com/watch?v=4g7_7Tv3-cU
大雨の影響で増水していた佐賀県の六角川が氾濫しました。」

を見て、
以前、私が作った詩を朗読してUPしました。
悲しくて、やりきれません。


#豪雨 #大雨 #氾濫 #六角川 #佐賀県




  


2021年08月15日

 学校前(祖父と祖母の家)

学校前(祖父と祖母の家)

              木村永遠

「学校前に行く」が
母方の祖父と祖母の家に行く合図だった

母は小学校から
ほんの道幅だけ前の家で生まれ育った

佐賀県杵島郡福富村
干潟の出口から始まる川の近く
六角橋を越えた後に浮かび上がる
学校前の家のやさしさ

佐賀県杵島郡福富村
蓮根と蟹漬け(がんつけ)と
すぼたく(藁すぼ)と
しゃっぱ(蝦蛄)が美味しいところ
むつごろうが泥だらけで可愛いところ

佐賀県杵島郡福富村
甘いお米が出来過ぎる位のところ
水を引き過ぎたためか
平坦なところを
真っ直ぐに進んでいるだけなのに
車は微妙に揺れる

学校前の家で祖父は
庭に面した窓から降り注ぐ
淡い日差しを頼りに
ゆっくりと
葉隠の研究(長男の著作)を読んでいた

祖父は
東京物語の笠智秀さんのような雰囲気だった
学校前の家の庭には
医学部の学生だった長男の供養塔があった
手を合わせて黙る祖父と祖母は
原爆投下に責任を感じている様にも思えた

「学校前に行く」が
母方の祖父と祖母の家に行く合図だったはず
学校前の家は
ずいぶん前に取り壊された
供養塔と桜の木だけは残っている

今年の春が来るほんの前に
祖父と祖母の法要が営まれる


#佐賀県 #大水害 #六角橋 #白石町 
#六角川 #笠智衆 #嬉野 #武雄 #九州
#長崎原爆


  


2021年08月07日

野球 甲斐拓也 金メダル 詩「あっこ」

あっこ
       
木村永遠

ボールを追いかけるのは
選手だけでは ないよ
スコアーブックを 付けて
ユニフォームを 洗って
チームを見詰め続けた 君が
十八歳になる ほんのわずか前に
いなくなって しまった

二年生になった 君は
体が そして顔もが 小さくなった
だけど チームを見詰める瞳は 
大丈夫だった時より つぶらだった

君が 十六歳の夏
ボールを追いかける みんなは
甲子園に 行った
君は 病院で みんなの活躍を祈った
みんなも あっこ に 
がんばる ことを 約束した

君は 十七歳の夏
病院での治療を 止めた
思いの丈(命)を
精一杯の声を みんなに響かせよう!
マスクを 外して・・・
だけど チームは負けた
キャプテンは「あっこ に すまない」

二学期 職員室の片隅で大きなマスクで
静かに 本を 読んでいた
あっこ の か細い背中があった
忘れられない(もう帰って来ない) 

日々の感情に左右されて
自分の利益ばかりを追っている 僕らは
あっこ の つぶらな瞳に
いつも 見詰められていたのに
何で 気づかなかったんだろう?

僕らは命の尊さをたまらなく噛み締めて
桜がやっと蕾になった頃 卒業する

(#東京オリンピック #野球 
#金メダル を祈ります。
#守護神 #甲斐拓也捕手 の原点
#楊志館高校 #野球部マネージャー
#あっこ の詩です)
(2009年01月17日SNS初出
詩集「#おにぎりはすりすり」に収録
#YouTube木村永遠チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=mbeYIig6c5c&t=10s
に朗読あり)

  


2021年08月02日

八月の詩(うた)

 八月の詩(うた)

           木村永遠

蝉の鳴く声は決してうるさくは無い
蝉に起こされた朝にふと思った
蝉のずっと続く声は「戦争反対」と
訴えているのでは

向日葵の笑顔は決して明るくは無い
向日葵に見詰められた昼にふと思った
向日葵の円らな瞳は「戦争は駄目」と
訴えているのでは

蚊の鳴く声は決して小さくは無い
蚊に刺された夜にふと思った
蚊の一刺しは「戦争は要らない」と
訴えているのでは

照り返す強烈な日差しで目が眩む
今年も八月六日・九日・十五日が
やって来る
戦争が終わっても悲しみはずっと続く



 (月刊Marco Polo2021年8月号掲載)

#8月 #蝉 #向日葵 #蚊 #戦争反対
#蚊の一刺し #日差し #8月6日
#8月9日 #8月15日 #悲しみ