2016年02月29日

3月1日は「卒業式」掌の温もり

 掌の温もり

             木村永遠

三年前は掌が隠れる位の制服を着て
不安と緊張でお腹が痛くなることが
度々だった

「もうだめだ。もうやめよう」
そんな心ひ弱な僕が続けられたのは
友だちが出来たから
手袋忘れて真っ赤になった掌に
息を吹きかけながら
ちっちゃな掌を重ねてくれた
君がいたから

卒業 出発(たびだち)希望 別れ
寂しさは学校に残したまま
掌の温もりは僕の心に語り続ける





  


Posted by にぎにぎ at 20:51Comments(0)詩2015年1月~