2017年11月08日

冬を待つ季節

 冬を待つ季節

            木村 永遠

朝の涼し過ぎる位の風で赤くなる頬
その頬の赤さよりも
木々の葉っぱの真っ赤な鮮やかさ

昼を迎えてほっとした心に射す光より
紅が生き生きしている葉葉葉・・・

そして夕方になって家路に急ぐ頃
銀杏の葉っぱは陰りに包まれて
黄色い顔を見せる

冬を待つ季節になった

食べ物がこんなに美味しいとは
夜つま弾くギターの音が
こんなに澄んでいたとは
静かに自分に向き合うことが
こんなに前向きなことだったとは

そろそろ今年やり残したことに
思いを馳せる冬を待つ季節