2015年10月03日

おいなり は もーいない

きみは暑さの残る9月1日
外から そっと やって来て
ぼくの膝に ちょこんと乗った
驚くぼくの顔を見つめるまんまるな瞳
暑さは どこかに吹っ飛んで行った
おいなり
きつね色をしているから妻が名付けた

ねこ嫌いだったぼくだったが
妻が家に入れた 白と黒のねこ
おにぎりから ねこが好きになった

おいなり
きみと共に過ごした2年と1ヶ月で
ぼくはもっと ねこが好きになった

おいなり
ぼくが仕事から帰るとまとわりついて
ぼくの顔をまじまじとまんまるな瞳で見つめて
かん高いけど小っちゃな声で求めたね鰹節を
だから一緒に さきいかを食べたね
だから一緒に お刺身を食べたね

おいなり
仕事に疲れちまったぼくを労ろうと
すりすりしにゃしにゃ
横になったぼくのお腹に乗って
まじまじとまんまるな瞳で見つめていたね
鼻と鼻をくっつけて チュッチュ チュッチュ
ぼくの疲れは どこかに吹っ飛んで行った

おいなり
きみと共に過ごした2年と1ヶ月
ぼくはとっても小っちゃな君から
とっても大きな愛情をもらった

生まれた時から心臓が悪かったおいなりだったが
「おいなり は いつまでも一緒だ」 ぼくは信じていた
お外に遊びに行って中々帰って来ないと
「おいなり が おーいない」 ギャグを言ってたぼくに
ギャグと逆の真実が突然にやって来た
「おいなり が もーいない」
おいなりは秋になりつつある10月1日
満月の様なまんまる瞳を閉じて
緑の風に乗って自然に帰って行った 

ことしの秋は いつにもまして寂しくなるね
「おいなり は もーいない」


おいなり は もーいない



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