2013年02月01日

風船唐綿

ふうせんとうわたが
急に真ん中からパカッと真っ二つ
風船が瞬く間に破けた

飛び出した綿の無垢さは
タンポポの愛しさに思えて
タンポポの様な綿毛は戸惑いながら
お空に向かって舞い上がる

ふわふわがぷかぷかゆらゆら
天使のような小っちゃな羽を
精一杯広げて

ふわふわがぷかぷかゆらゆら
お空の大きな瞳の中に写りたいから
精一杯舞い上がる

南アフリカから
どれ位の年月を重ねて
日本にやって来たの
風船唐綿さん

眩しい日も嵐の日も凍える日も乗り越えて
優しさをふわふわさせて
南アフリカからやって来てくれた
風船唐綿さん

日本の西の西のこのお家を
「綿毛に包まれたなら幸せになれるよ」
優しさですべてを包むために訪ねてくれた
そうだよね風船唐綿さん



poem*art



  


Posted by にぎにぎ at 22:19Comments(0)詩2012年4月~