2016年09月12日

少年犯罪は、大人も責任を取るべきだ!

 カミソン

      木村 永遠

幼い頃
川で石投げをして遊んでいた
夏の眩しさの中
川で煌めく水飛沫を上げていた

なのに今
川を見ると心が動かなくなる
悲しみを越えて愕然さを越えて
川を見ると心が凍り付く

中学1年生が亡くなった
カミソンは13歳までしか生きることが出来なかった
13歳は激しく揺れ動く心を持て余しながらその日を生きる
持て余している悲しみや寂しさを希望が打ち消してくれるから
13歳はその日を生きている

遠くからあの町にやって来た少年は
町で生きるためには遊んでくれる仲間を求めるしかなかった

良き先輩だと思っていた18歳はカミソンの命を奪った
18歳で取り返しが付かない大きな罪を犯した
持て余しているイライラをカミソンにぶつけまくった果てに
体は小さくてもとっても大きなこれからがあるカミソンを
殴って殴って切って切って切り刻んで刺して刺しまくって殺した

どうして大人は
カミソンを18歳の少年も救えなかったのだろう
「事は起こってからでは遅過ぎる」といつも思っているはずなのに
大人はもっと少年の生活や行動や心に向き合って
「ウザイ」と言われても少年の近くに居なければいけなかった

「大人は少年の希望のために生きる」
このことこそが大人の使命


詩「カミソン」は、2015.2.20に殺害された上村遼太さん(13)を、
思って、この事件後、直ぐにつくった詩です。

この詩を読んでくれた人が、命の尊さや、愚かな行為の代償の大きさや、
大人の責任などを考えてくれて、
2度とこういった痛ましい少年の事件が起きない様にと思ってつくった詩です。

未だに、少年が仲間の意味を履き違えて起こした事件が、後を絶ちません。
そこでこの詩をSNS上に載せることによって、
ひとりでも見て頂いて、事件を考えて頂けたら、幸いです。

尚、カミソンは僕の朗読の中では、
一番良かったと言ってくれた人がいた詩です。

朗読では、

殴って殴って切って切って切り刻んで刺して刺しまくって殺した

が、もっと激しく、畳み込むように、言葉を繰り返していきます。


埼玉県の事件は、グループと遊びたくなかったから、
嘘ついたことが発端のひとつらしいが、
良識のある大人なら、
「僕と遊びたくない。付き合いたくないんだな」で、
相手を追及したりせずに、付き合いがなくなって収まるのに。