2012年02月18日
学校前(祖父と祖母の家)
「学校前に行く」が
母方の祖父と祖母の家に行く合図だった
母は
小学校から
ほんの道幅だけ前の家で
生まれ育った
佐賀県杵島郡福富村
干潟の出口から始まる川の近く
六角橋を越えた後に浮かび上がる学校前の家のやさしさ
佐賀県杵島郡福富村
蓮根と蟹漬け(がんつけ)とスボタク(藁すぼ)と
しゃっぱ(蝦蛄)が美味しいところ
むつごろうが泥だらけで可愛いところ
佐賀県杵島郡福富村
甘いお米が出来過ぎる位のところ
水を引き過ぎたためか
平坦なところを
真っ直ぐに進んでいるだけなのに
車は微妙に揺れる
佐賀県杵島郡福富村
餅すすりが有名なところ
学校前の家と同じ村で生まれ育った父は
つき立ての餅の端っこに醤油だけをつけて
一気にすすって
あっという間に飲み込んだ
学校前の家で
祖父は
庭に面した窓から降り注ぐ淡い日差しを頼りに
ゆっくりと葉隠の研究(長男の著作)を読んでいた
祖父と入ったお風呂
幼稚な感情が温かく包まれた
祖父は
東京物語の笠智秀さんのような雰囲気だった
おマスさん(祖母)は
何故か父が苦手だった
黄色い歯をにやりとさせて
煙草をくゆらし続けていた父は
砂利道を大きなバイクで走っていた
祖母は302号室のベッドの上で
僕を父と間違えて「えすか(恐ろしい)」と怯えた
学校前の家の庭には
医学部の学生だった長男の供養塔があった
手を合わせて黙る祖父と祖母は
原爆投下に責任を感じている様にも思えた
「学校前に行く」が
母方の祖父と祖母の家に行く合図だった
はず
学校前の家は
ずいぶん前に取り壊された
供養塔と桜の木だけは 残っている
今年の春が来るほんの前に
祖父と祖母の法要が営まれる
母方の祖父と祖母の家に行く合図だった
母は
小学校から
ほんの道幅だけ前の家で
生まれ育った
佐賀県杵島郡福富村
干潟の出口から始まる川の近く
六角橋を越えた後に浮かび上がる学校前の家のやさしさ
佐賀県杵島郡福富村
蓮根と蟹漬け(がんつけ)とスボタク(藁すぼ)と
しゃっぱ(蝦蛄)が美味しいところ
むつごろうが泥だらけで可愛いところ
佐賀県杵島郡福富村
甘いお米が出来過ぎる位のところ
水を引き過ぎたためか
平坦なところを
真っ直ぐに進んでいるだけなのに
車は微妙に揺れる
佐賀県杵島郡福富村
餅すすりが有名なところ
学校前の家と同じ村で生まれ育った父は
つき立ての餅の端っこに醤油だけをつけて
一気にすすって
あっという間に飲み込んだ
学校前の家で
祖父は
庭に面した窓から降り注ぐ淡い日差しを頼りに
ゆっくりと葉隠の研究(長男の著作)を読んでいた
祖父と入ったお風呂
幼稚な感情が温かく包まれた
祖父は
東京物語の笠智秀さんのような雰囲気だった
おマスさん(祖母)は
何故か父が苦手だった
黄色い歯をにやりとさせて
煙草をくゆらし続けていた父は
砂利道を大きなバイクで走っていた
祖母は302号室のベッドの上で
僕を父と間違えて「えすか(恐ろしい)」と怯えた
学校前の家の庭には
医学部の学生だった長男の供養塔があった
手を合わせて黙る祖父と祖母は
原爆投下に責任を感じている様にも思えた
「学校前に行く」が
母方の祖父と祖母の家に行く合図だった
はず
学校前の家は
ずいぶん前に取り壊された
供養塔と桜の木だけは 残っている
今年の春が来るほんの前に
祖父と祖母の法要が営まれる

2012年02月18日
時間
別府市での「詩を読みましょう」で、
思ったけれど言わなかったこと。
(最近いろいろとあって、
ことばをぶつけ合うことに臆病になっているから?)
ある若き女性詩人の詩。
4連(最終連)
このままではいけない
このままでは
わけのわからない予感に
つり革を掴む
電車は今日も
同じ時間に発車する
↓
ある人の意見。
同じ時刻に発車する
の方が、正しい。
この詩の2連の最後
電車の窓に映る自分の顔に
痛感する
痛感 ⇒ 予感 ⇒ 時間
ぼくは音的に「時間」の方が、
爽快感を覚える。
(詩は、論文ではないし、感性が1番だと思う)
ぼくの詩「卒業」にも、
「こうしたらいい」と言う意見を頂いた。

(早朝、大分市佐賀関の「関あじ関さばまつり」に行った)
思ったけれど言わなかったこと。
(最近いろいろとあって、
ことばをぶつけ合うことに臆病になっているから?)
ある若き女性詩人の詩。
4連(最終連)
このままではいけない
このままでは
わけのわからない予感に
つり革を掴む
電車は今日も
同じ時間に発車する
↓
ある人の意見。
同じ時刻に発車する
の方が、正しい。
この詩の2連の最後
電車の窓に映る自分の顔に
痛感する
痛感 ⇒ 予感 ⇒ 時間
ぼくは音的に「時間」の方が、
爽快感を覚える。
(詩は、論文ではないし、感性が1番だと思う)
ぼくの詩「卒業」にも、
「こうしたらいい」と言う意見を頂いた。

(早朝、大分市佐賀関の「関あじ関さばまつり」に行った)